分科会(1)
SESSION(1)
SESSION(1)
シンポジウム「統合ヘルスケア視点の食養生~脂質異常症(高脂血症)予防のための食事と体質改善~ 」
▮ 7月5日 (土) 12:30~14:00 (90分)
▮ 会場: シンポジオン
2022年 漢方専門医取得
2019年 生薬処方開始
2017年 神経内科専門医取得 - 名古屋大学医学部総合診療科にて漢方研修開始
安城市都築医院にて内科勤務
2013年~2016年 愛知厚生連安城更生病院 後期研修 神経内科勤務
2011年~2013年 愛知厚生連安城更生病院 初期研修
【学歴】
2011年 名古屋大学医学部医学科卒業
2003年 神奈川県桐蔭学園高校卒業
【資格・免許】
2023年 漢方専門医取得
2017年 神経内科専門医取得
2014年 内科認定医取得
2004年、インド国立グジャラート・アーユルヴェーダ大学(現 ITRA Jamanagar) 入学。2011年同大学卒業後、カルナータカ州マニパル大学パンチャカルマ科研修医として研修。マハリシ・パタンジャリ・ヨガ学院ヨガ・自然療法修了証取得。2011年、日本アーユルヴェーダ・スクールにて講義を担当しながら、ハタイクリニックにてアーユルヴェーダ医としてカウンセリングを開始。2015年、IPGT&RAJamnagarパンチャカルマ修士課程入学、リウマチ性関節炎とパンチャカルマ療法について臨床研究し、2018年、修士課程修了(M.D.Panchakarma)。日本アーユルヴェーダ・スクール副校長を13年間務め、2025年、ダンヴァンタリ アーユルヴェーダ スクールを設立。
現在、古典における正統なアーユルヴェーダを日本人に教育すること、また安全安心ディナチャリヤ実践の普及、古典的アーユルヴェーダを理解し、現代日本で実践することを目的としたいくつかの研究会、勉強会を主催。またKYG医療会ハタイクリニックにて、日本人セラピストたちと日本人が日本で受ける日本流のパンチャカルマ、アーユルヴェーダ療法を実践・普及することに力を注いでいる。
ダンヴァンタリ アーユルヴェーダ スクール 校長 / 一般社団法人日本アーユルヴェーダ学会 理事 / KYG医療会ハタイクリニック / NPO法人日本アーユルヴェーダ研究所 理事 / インド政府認定アーユルヴェーダ医師(B.A.M.S.*)
病院管理栄養士を経て、現在は企業、官公庁、各市町村、健康保険組合等でセミナー、個別相談や、クリニックでの栄養指導、保健指導者の人材育成などを中心に実施している。
【資格】
管理栄養士
サプリメントアドバイザー
メディカルハーバリスト
メンタル心理カウンセラー
上級心理カウンセラー
行動心理士
【所属】
㈱あまの創健 トータルヘルス研究所 係長
名城大学非常勤講師
名古屋大学大学院医学系研究科 総合診療医学 統合ヘルスケアチーム
一般法人日本がんと炎症・代謝研究会
本シンポジウムでは、脂質異常症(高脂血症)をテーマに、統合ヘルスケアの視点から食養生の可能性について考察する。生活習慣病の中でも脂質異常症は、食事・生活環境・体質など多様な要因が関与し、発症リスクを高めることが知られている。本テーマを選定した背景には、生活習慣病全般を扱うよりも、ひとつの疾患に焦点を当てることで議論を深めることができると考えられ、また、異なる伝統医学・栄養学的アプローチとの比較を容易にする意図がある。さらに、ヨーガを実践する人々やヨーガ療法士のクラスに通う人々の中にも脂質異常症に関心を持つ人が多くおり、予防・改善の観点から、具体的な食事や体質改善の手法について専門家が議論を交わすことが有意義であると考えられる。
本シンポジウムでは、中医学、アーユルヴェーダ、栄養学の各専門家が、それぞれの学問体系に基づいた脂質異常症へのアプローチを講演形式で紹介する。その後、パネルディスカッションにおいて、各アプローチの共通点や相違点を整理し、日常生活に食養生をどのように取り入れるべきか具体的な提案を行う。さらに、ヨーガ療法の視点からの解説も加え、脂質異常症予防・改善のための総合的な方策を模索する。
【プログラム概要】
1)各専門家による講演
「どうして体に“ゴミ”が溜まるのか?脂質異常は体の“物流システム”の異常信号!中医学が教える食養生の秘訣」
都築雨佳
1日2リットルの水は本当に必要? サラダで血液がサラサラに? 果物をたくさん食べれば健康に? ゆで卵1日1個は? 牛乳は本当に体に良いのか?
これらの常識と思われがちな食習慣が、実は体に“ゴミ”を増やす原因になっているかもしれません。中医学の視点から、現代の食習慣に潜む落とし穴を見つめ直し、健康な体を作るための食養生のヒントを提案します。
「油でできた私たちなのに、なぜ脂が合わないのか」
及川史歩
食べた物をいかに自分の体の成分として取り込んで、健康な身体と健全な精神を維持するために最適な原料とするのか、これがアーユルヴェーダの食と健康の基本理念である。健康に役立つ食とは、食材の選定のみに起因する問題ではなく、調理法、食べ方、食すタイミング、季節、日常生活の体力の消耗具合、睡眠、おいしさと喜びなど、さまざまな個人の営みに関係している。
人間が脂でできていることからも、脂を食べてはいけないということはない。どのように食すのが最適なのか、それを個人が理解して日常に役立てることができるようヒントを提案したい。
アーユルヴェーダでは体は7つの構成要素から成るといい、また一つ一つの構成要素が生成される過程にアグニ(消化の火)の働きが正常であることが欠かせない。
物質を変換させる火の仕事を阻害している物は何か。それが高脂血症の原因である。病理と予防と健康について紹介する。
「現代栄養学の視点から考える脂質異常症」
森口幸子先生
脂質異常症は生活習慣病の一つであり、その原因は、遺伝的要素だけでなく、食生活や運動不足、喫煙などの生活習慣が大きく影響していると考えられている。脂質異常症の種類によっては、「あぶらの摂取を控える」など食事療法を行っても改善が見られない症例が多数存在し、その原因を追究するためには、予め脂質異常症の食事・栄養面における知識を深めておくことが重要である。
今回は、脂質異常症の種類ごとの原因と、それを予防および改善する仕組みについて、実際の改善事例をもとに現代栄養学の視点から紹介したい。
2)ディスカッション&質疑応答
各アプローチの共通点と相違点
食養生を日常生活に取り入れるための実践的手法 等
本シンポジウムでは、専門外の参加者にも分かりやすいよう、各領域の用語や概念について丁寧に解説しながら進行する。また、ヨーガ療法の観点を加えることで、食事のみならず、心身のバランスを考慮した包括的な脂質異常症予防・改善の方法を提示することを目指す。統合的な視点からの食養生が、個々の体質や生活習慣に応じた実践へと結びつくよう、参加者と共に学びを深める機会としたい。